―お客様の信頼を勝ち取る占い師コミュニケーション術―
紫微斗数の鑑定は、単に「星のメッセージを伝える」だけでは終わりません。
私たち鑑定師にとって大切なのは、お客様それぞれの胸の内にある不安や迷いにそっと寄り添い、
言葉のひとしずくで「次に進む勇気」を届けること。
たとえば…
- 「私の悩み、本当にわかってもらえているのかな?」
- 「せっかく占いを受けたのに、何も心が動かなかったら悲しい」
そんな小さな声まで汲み取れる鑑定師は、お客様の心に深く刻まれ、自然とリピーターにつながります。
そこで本記事では、やさしさと専門性、そして温かさのバランスを大切にしながら、今すぐ実践できる〈聞き方〉〈伝え方〉〈フォロー〉の3つのポイントを、具体例とともに丁寧にご紹介します。
一歩踏み出すたびに、お客様との信頼の階段がふんわりと積み重なっていく…
そんな語りかける鑑定の扉を、一緒に開いていきましょう。
聞き方編:信頼の土台をつくる傾聴マインド
占い鑑定は、「命盤を読むこと」だけがすべてではありません。
むしろ、それをどうお客様に届けるかが、もっとも大切な部分になります。
特にリピーターにつながる鑑定では、どれだけ深く聴けるかが大きな鍵。
ここでは、初心者さんでもすぐに使える「聞き方のコツ」を3つ、ご紹介します。
◆ オープンクエスチョンを使う
まず大切なのは、「自由に話せる空気」をつくること。
そのためには、「はい・いいえ」で終わらない質問を心がけましょう。
たとえば、こんなふうに尋ねてみてください。
今、一番気になっていることは何ですか?
最近、心に引っかかっている出来事はありましたか?
こうしたオープンクエスチョン(自由に答えられる質問)を使うと、お客様の気持ちが自然と開き、あなたへの信頼も深まります。
話してくれたことに「興味をもって聴いていますよ」という姿勢が伝わることが、信頼の第一歩です。
◆ 沈黙を恐れない
鑑定中、会話の間にふっと訪れる「沈黙」。
この沈黙、ちょっと気まずく感じてしまうことってありませんか?
でも実は、この沈黙には意味があります。
お客様が心の中で言葉を探している大切な時間なんです。
焦って話題を変えたり、無理に埋めようとせず、一呼吸おいて、じっとその時間を共に過ごす。
この間があるからこそ、お客様は安心して本音を話してくれるようになります。
静かに寄り添う気持ちで待つ。それも、立派な鑑定の一部です。
◆ 相槌とリフレーズで「理解されている」と感じてもらう
誰かと話していて、「ちゃんとわかってくれている」と感じられたとき、心がふっと軽くなった経験はありませんか?
鑑定でも、それはとても大切な瞬間です。
お客様の言葉をしっかり受け取り、やさしく返すことで、安心感が生まれます。
たとえば、
なるほど、そんなふうに感じていらっしゃるんですね
〇〇という出来事が、心に残っているのですね
このように、相手の言葉をくり返したり、少し言い換えて返す(リフレーズ)だけで、「ちゃんと聴いてくれている」「わかってくれている」と感じていただけます。
占いの知識や命盤の説明よりも、こうした共感の言葉が、お客様の心に一番響くことも少なくありません。
まとめ
「この人に話してよかった」
そう感じてもらえる時間をつくるには、テクニックよりも、まず聴く姿勢が大切です。
✔︎ 自由に話せる問いかけ
✔︎ 沈黙を大切にする余裕
✔︎ 共感の気持ちをのせたひと言
この3つを意識するだけで、お客様との距離はぐっと縮まりますよ。
あなたの声かけが、誰かの心をほどいていく。
そんな小さな積み重ねが、信頼とリピートにつながっていくのです。
伝え方編:心に響くワンメッセージを届ける
鑑定で大切なのは、「たくさん伝えること」ではなく、「必要なことが、ちゃんと届くこと」です。
お客様の心に残るメッセージを届けるには、いくつかのコツがあります。
ここでは、占い師初心者の方でもすぐに実践できる伝え方のポイントをお伝えします。
ポイント①:伝える内容は「3つ以内」にしぼる
初めて鑑定を受ける方は、緊張や情報量の多さで、頭がいっぱいになってしまいがちです。
そのため、一度のセッションで伝える内容は、3つまでにしぼるのがおすすめです。
たとえば、
- 今の運気で意識すると良いこと
- 特に大事な星からのメッセージ
- 今後3ヶ月の行動のヒント
このように、「何を持ち帰ってもらうか?」を意識してまとめておくと、お客様の心にスッと届きやすくなります。
ポイント②:「ポジティブフレーム」で伝える
紫微斗数の命盤の中には、ときに「試練」や「不安定な運気」を示す星もあります。
でも、ただ「大変そうですね」と伝えるのではなく、「この星があるからこそ、こういう成長ができる時期なんですよ」と光を添える言葉に変えてみましょう。
たとえば、
- 今はちょっと迷いやすい時期だけど、その分、自分の本音に気づくチャンスでもありますよ
- 焦りを感じやすい配置ですが、それは本当は動きたい気持ちが芽生えている証かもしれませんね
このように、その人が前を向ける言葉に変換してあげることが、信頼につながります。
ポイント③:ビジュアルで伝える(見せながら話す)
命盤を使った紫微斗数の鑑定では、「どこに何が出ているのか」を視覚的に示してあげることで、理解がぐっと深まります。
Zoomなどオンライン鑑定では、命盤を画面に表示しながら、指し示して話すのがおすすめです。
例:
ここにある天同星は、やさしさや共感力を表す星です。今はこの星がとても大切な働きをしている時期なんですね
お客様にとっては、「図で説明してくれた」「自分の命盤を一緒に見てもらえた」ことが、安心感や特別感につながるのです。
まとめ
- 話すことは3つにしぼる
- 不安を光に変えて伝える
- 命盤を見せながら、具体的に話す
この3つを心がけるだけで、あなたの言葉はより深く、あたたかく、お客様の心に届いていきます。
「伝える」ことに自信が持てるようになってきたら、紫微斗数の鑑定がさらに楽しく感じられるようになりますよ。
焦らず、あなたのペースで、少しずつ練習していきましょう。
フォローアップ編:次回につなげる心配りの魔法
鑑定が終わった後、どんなふうにお客様と関わりを続けていくか…
実はここに、リピートされる鑑定師になるためのヒントが詰まっています。
鑑定の時間だけがすべてではありません。
その後のさりげない気遣いやあたたかなフォローが、「またお願いしたいな」と思っていただける信頼へとつながっていくのです。
■ 鑑定後の「お礼メッセージ」は、安心の架け橋に
セッションが終わったら、できるだけ24時間以内に、一言お礼のメッセージをお送りしましょう。
💌 おすすめの流れ
- 鑑定のお礼(感謝の気持ち)
- セッションの一言まとめ(今日のポイント)
- 次に向けた小さな行動のヒント
📝 例文:
本日は貴重なお時間をありがとうございました😊
今日のセッションでは「○○」が大きなテーマになりましたね。
次回までに、ぜひ「△△」を意識してみてください。応援しています!
このように、ほんの一言でも「覚えていてくれている」と感じてもらえるだけで、お客様との距離がぐっと縮まります。
■ 小さな「宿題」で、次回の再訪を自然にうながす
信頼関係が少し深まったタイミングで、お客様に合った小さな行動(課題)を提案してみましょう。
たとえば:
- 「今週は○○星の影響を感じやすい時期なので、△△を意識してみてくださいね」
- 「お伝えしたポイントを、まずは3日間だけでもノートに書いてみてください」
ここでのポイントは、できるだけ簡単なことを1つだけ伝えること。
無理のない範囲で「行動してみよう」と思える内容にすることで、次のセッションでも「できました/できませんでした」と自然に会話が続きやすくなります。
■ メルマガ・LINEでの発信は「つながりを保つ手紙」
日常生活に戻ったお客様が、あなたのことをふと思い出すきっかけ…
それが「定期的な情報発信」です。
たとえば:
- 今月の星の動き(例:今月は「整える」がテーマになる時期ですよ)
- 開運にまつわる小ネタ(例:ラッキーフード・開運アクション)
こうしたちょっとした便りが届くだけで、お客様にとってあなたは「日々のヒントをくれる存在」となり、「また見てもらいたい」と思ってもらえる関係へとつながっていきます。
まとめ:思いやりのひと手間が、信頼を育てる
フォローアップとは、売り込みでも強引な誘導でもなく、「あなたのことを大切に思っています」というまっすぐな気持ちを伝える行動です。
💡 今日からできる3つのポイント:
- 鑑定後24時間以内に、お礼+簡単な振り返りメッセージを送る
- お客様に合った小さなアクションを1つ提案する
- メルマガやLINEで、月に1〜2回の便りを届ける
こうした丁寧な積み重ねが、「この人にまた相談したい」と思われる土台になっていきます。
あなたのあたたかい言葉が、誰かの前向きな一歩になりますよ。
まとめ:「信頼は、小さな積み重ねから」
占いの知識や鑑定の技術だけでは、お客様とのご縁は長く続きません。
大切なのは、「この人になら安心して話せる」「また相談したい」と思ってもらえる関係性を育てることです。
そのためには、
- お客様の言葉にしっかり耳を傾ける(聞く)
- 必要な情報をわかりやすく、前向きに伝える(伝える)
- 鑑定が終わったあとも丁寧に心をかける(フォロー)
という3つのステップを、焦らず、誠実に重ねていくことが大切です。
一人ひとりのお客様に、「この人に出会えてよかった」と感じてもらえるような鑑定師を目指して、日々の関わりを大切にしていきましょう。
最初はうまくできなくても大丈夫です。
あなたの優しさや思いやりは、きっと伝わります。
小さな積み重ねが、未来のリピーターさんとの信頼につながっていきますから。
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